骨髄バンクのドナー候補になった話

タイトルまんまなんだが会社以外に表立って言うことでもないけどレアじゃん? 誰かに言いたいじゃん? だから流れをここに書いてく。はてなブログ触ったことないからなんも編集わからんわこれ

これはドナーと患者のプライバシーを守るためにハンドブックに書いてあることなんだが、「提供に関することを不特定多数の人の目に触れる媒体に掲載する時は提供日時や場所、写真、動画、移植後の患者との手紙交換の内容などお互いが特定される可能性のある情報の公表を禁止している」のでマジの中身については書かないぞ。まだ検査もしてないからかけねーけどな。まぁもし自分が患者だったとして自分にドナーしたやつがこんなの書くような人だったらちょっと嫌かもしれんな…

ちょうど自分が二十歳くらいの時に母親が病気した。子宮とったんだったかな。そん時に輸血されたかなんだかで、お母さんは献血できない身体になった。元々お母さんは献血が好きな人だった。なんで好きなのかは知らんけど、もう献血できないのよ~と残念そうに言っていた記憶がある。んじゃオカンの減った分献血するか~って献血ルームいったのが最初。幸いなことに健康体で喘息とか献血にひっかかる病気もなく貧血とは無縁の人間だったので。

最初に献血するときに一緒に骨髄バンクのドナー登録しませんか的なことを言われたんだと思う。二十歳そこらの自分はなんも考えずにまぁ悪いことはなかろうと思って登録した。そっからかれこれ云十年。ちょくちょく骨髄バンクだか赤十字だか忘れたけどこんな風に血液使ってるんやで~だから献血してね~みたいな封筒が届くだけでぶっちゃけ登録したことも忘れていた。いや当たる確率低いって言うし…。

スマホに0120445303の番号からメッセージが届いたのが最初の連絡だった。日本骨髄バンクからのご連絡ですと書いてあったが初見時は「は?詐欺か?」と思って番号でぐぐった。検索結果的にマジで骨髄バンクみたいなのでほ~ん当たるんやな…なんか封筒届くらしいけど来てないっすね…くらいの気持ち。

翌日実家のお母さんから電話が来た。「あんたなんか今までと違う封筒が骨髄バンクから来てるけど…」そういえば最初に献血した時は実家の方でやったので実家の住所で登録していたが、自分は一人暮らしを始めて引っ越していたのだった。一週間以内に骨髄バンクに返信する必要があるらしいので即日速達で送ってもらうことに。お母さんは「あんた本当にやるの?大丈夫なの?すっごい痛いっていうじゃない…仕事とかも休みとれるの?手術でしょ?なんかあってもお母さんそっちに行けないのよ?(遠くに住んでるし今コロナだし)」と心配していたが(お父さんはやりたいならやれば?どうせ止まらんやろくらいのスタンスだった。子供の理解度が高い)自分はこれ逃したら二度とドナーに選ばれることなんかないだろ!やってみるしかねぇ!!!と思ったのでやるで押し通した。手術ミスで死んだら一億円貰えるらしいぞ。どうなんだろうな…親からしたら頑張って育ててやっと独り立ちして元気に働いてた子供が骨髄バンクするわ!つって死ぬの…申し訳ないな…申し訳ないけど好奇心には勝てんのよ!親不孝すぎますね。もしもの遺書書いとくべきだな…まぁある程度日本の医療信用してるんで…

親から送ってもらった封筒にはドナー候補選ばれたから色々問診的なの書いてね~みたいな紙類とドナー候補になった後の流れはこんな感じよ~っていうハンドブックと、もしドナー候補やるの嫌だったら次の候補探さなきゃなんで早めに連絡してね!!!(圧)て感じのが入ってた。まぁそうだよな…病気は待ってくれないしな…。既往歴に花粉症と書いたり(これ骨髄移植で移ったりすんのかな?そんな重篤ではないとはいえちょっと申し訳ないですね)骨髄バンクに登録されてる住所から検査可能な病院一覧がついてるのでそれに丸するらしいんだけど実家の住所周辺の病院だからどこも行けねーわ!ってことを備考に書いたりして骨髄バンク宛に返信。

しばらくしてコーディネートさん(ハンドブックに書いてあったが病院の検査の日程とか予約とかそういう諸々を引き受けてくれる骨髄バンクの人)から電話があってこれからよろしくね~お話進めさせていただきますので~おほほ~って感じの元気なおばちゃんと話をして今に至る。あとあらあなたちょっと太り気味ですね~BMI30いくとドナーできないのでこれ以上太らないようにお気をつけあそばせ~って言われました…はい…小学校くらいからずっと肥満です…コロナでジムも行かなくなっちゃったし…今日もずっと残業してムカついたのでコンビニスイーツとファミチキと冷凍ポテト食べちゃいました…ごめんなさい…気を付けます…はい…。在宅勤務だから…コンビニ行く以外の外出マジでしてないです…はい…ごめんなさい…なんならコンビニ行ったのも三日ぶりの外出なんで…え~ん! BMI30いかないよう気を付けます…

 

いやまだ検査もなんもしてないんだよね…一応最初の検査の日取りは決まったんだけどまだあくまで「ドナー候補」であって本決まりではないのだ。なんなら最初の検査からドナー選定結果が出るまで二ヶ月かかるし(患者さんは並行して最大十人までドナー候補とコーディネートできるので、主治医が全員の結果見て一番適合する人を選ぶらしい)最終同意は三か月後だしですげー気長な話なんだよな。正直献血はお菓子とジュース貰えるけど骨髄バンクのこれは得があるとすればこちらの感情くらいで物理的な報酬ないんすよね…だからボランティアなんだが…患者さんと手紙交換は回数制限付きだけどできるぞ。でも金品物品の授受は禁止だし手紙の中身は骨髄バンクに確認されるしお互いの住所氏名生年月日など個人を特定できるのは書いちゃだめなんだと。ちゃんとしてますね。以下のはハンドブックに書いてるやつ

Q.医療機関に行く回数や時間帯は?

A.8回前後、平日の日中に医療機関へお越しいただきます。

平日の日中縛りきつすぎんか? 休日は病院こむのかな…こむんだろうな…。今はコロナってこともあって病院側も大変だろうしな…でも病気は待ってくれないんだもんな。最近血液足りてないよー献血してくれーって話至る所で見るけど自分の健康に自信がある人はもちろん自信なくても喘息じゃなくて貧血でもないなら一回行くだけ行ってみてほしいですね。意外と献血できるかどうかってハードル高いんだよな。半年以内に不特定の異性と性的接触してませんかーとか男同士でしてませんかーとか海外行ってませんかーとか。でも献血したらお菓子くれるしいいことしてる感じがするし健康チェックになるし全血400mlとるだけなら予約しときゃ三十分くらいで終わるぞ。成分献血は予約しても二時間くらいかかんだよね…採って遠心分離で血漿だの血小板だのと分けてそれ以外は戻してってのを四回くらいするので…。あと全血は男は年三回で女は年二回縛りなので実は献血する人間でも頻繁に明け渡せるものではないのだ。成分は年十二回だったかな? 二週間に一回できるが時間がかかるのがな~。

あとドナー候補になると献血制限される。マジでドナーになったら骨髄採取の場合は自己血採血して自分の貧血に備えるらしいので。自分が献血できない分これ読んだ人いたら献血しに行ってくれ。血液なんて女は生理で外に出る機会あるけど男マジで怪我しない限り出血することなくない? 入れ替えてこ? 健康なら勝手に生成されるんだし400mlとるくらい大した問題じゃないと思うんだよな。今年はコミケないけど献血いけば脳内であの会場で献血してるんだ…て思いこめばなんとかならんか? ならんかな…。

あとハンドブック読んでて日本人はドナーを決める白血球の血液型HLAが似てる人が多いんだって。ドナー登録者が五十万人超えてる今だと骨髄バンクに登録した患者の95%がドナー見つけられるらしいぞ。まぁ見つかってもドナー側がやってくれるとは限らんわけだが。ドナーやった人間の話なんかそうそう聞かないからあれだけど皆どんな感情でやってるのかね? 自分は…九割興味ですね…。あとHLAが近い患者さんをIFの世界の自分だと思ってるので…誰も好きで病気になるわけでないわけだからな。患者になってドナーを探してるのは自分だったのかもしれないのだ。私はIFの自分を救えるのなら救いたいと思うよ…ちゃんと骨髄生着するかわからんしそもそもドナーに決まるかもわからんけどIFの自分を救えるのなら有休を墓地に送っても構わないよ。最初の検査は二時間くらいで終わるんだけど病院が遠いので全休です。病院の近くって住宅街じゃなくない???大きい病院ならなおさら…大学病院とかだと違うのかな?遠いんだよ。

ドナーは骨髄提供と末梢血幹細胞提供の二種類がいるらしい。なんとなく骨髄っていうと背骨とか脊髄イメージするけど採取箇所は骨盤あたりの骨なんだって。採りやすいんかな? 抹消血幹細胞は採取前にドナーに薬?注射して体内に造血幹細胞を増やさしてその増えた分を採取するんだと。採取前に注射打たれる以外は成分献血とやること変わらなそうな感じ。どんな病気の患者さんに必要なのかって言うと白血病くらいしか思いつかないけど、骨髄異形成症候群だの悪性リンパ腫(癌のことか?)だの重症再生不良性貧血だの先天性代謝異常症だのがあるらしい。病名って厳ついよね。血液系が悪さしてんだろうなーってのはわかる。移植しても必ず助かるわけじゃなくて拒絶反応とかもあるし一旦治っても再発してしまったりもするそうだ…ままならねえな…もし自分がドナーになったとしても相手が助かったかどうか聞けるのかな? 確認するの怖いよな…自分のせいじゃなくてももしかしたらもう亡くなってるかもしれないし再発して闘病中かもしれないし…まぁ移植して即治りました!なんてものではないのはわかってるんだが…ううん…ドナーに本決まりしたらもっとちゃんと考えるわ

ハンドブックには骨髄採取時の死亡事例とかも書いてある。日本の骨髄バンクを介したやつは死亡事例ないとのことだが、海外で麻酔のアナフィラキシーショックとか書いてあるのめっちゃ怖いな…麻酔でもアレルギー反応起こるのか…。末梢血幹細胞採取の死亡事例も書いてあるけどこっちは海外ばっか。一番怖いの直近の事例で二十代女性のお採取時に静脈にカテーテル挿入した時血管を突き抜けて肺内に出血した技術ミスなんだが…どっから採取しようとしたんだろう…。もちろん骨髄取るのに骨ぶっ刺すし普段の献血もそうだけど血管に針刺してるのだってちょっと奥に押し込めば血管突き抜けて内出血になるわけで考えると怖いよな。看護師さんってすげーわ。腕の血管見えづらいってよく言われるんだけど(冷え性なのもある)これって痩せたらなんとかなる問題だったりするんですかね?献血の時は毎回あったかいレンジカイロみたいなの渡される。

あと検査に行くための交通費とかは骨髄バンクが持ってくれるそうだ。やったね。通院とか入院とかの費用もドナー負担にはならないそう。なのでこっちが提供するのまじで有休ですね…。会社もこういう社会貢献の入院なら有休じゃなくて特別休暇にするよ!とか言ってくれないかな…。まぁ骨髄バンクに登録するきっかけって献血くらいしかないし選ばれるのも稀だもんな…。はい。

マジのドナーになったらマジのドナーになったわ~って書くしドナーならなかったらならなかったわ~って書きますね。以上。読む人おるんかこれ? 書き散らしにもほどがあるのでは…